祭りの後はやっぱり祭り  

戦と休息 -大淀通信室-

 毎年ある時期になると少しピリピリした雰囲気になるときがある。今の時期もそうだった。真珠湾へ、マレー沖へと様々な場所へ出撃していった艦は冷たい風が吹く今の時期は――ミッドウェーやマリアナほどではないにしろ――いつもと違う顔を見せる。大淀はまだ建造中だったためその思い出はないが、資料には穴が空くほど目を通していた。
 しかし今年の泊地はやや例年とは違う印象を受ける。いや、ここ数年で変わったというべきか。12月8日は戦争が始まった日ではあったが、今年は作戦が終わった日でもある。当初の作戦目的は全て達成され、祝勝会も大々的に行われた。結局隼鷹が企画した23日の宴会は新顔を向かい入れるには間に合わず海域攻略の祝勝会のみ行われ、後日全艦迎え入れた後に歓迎会が開かれた。二度の大宴会は泊地の財政に少なからぬ影響を与えたものの、勝利の余韻に酔いしれた提督の認可はあっさりと下りた。一部では隼鷹が二回宴を開くためにキツ目のスケジュールにしたのではないかと噂されている。

 今泊地ではクリスマスに向けた準備が進められていた。目玉は艦隊から代表で数名、特殊な衣装に身をまとって勤務することだった。その白羽の矢が何故か大淀にも刺さってしまっていた。
(あまりこういうのは得意ではないのですが……。似合いませんよね?)
 那珂をはじめとしてノリノリで着替えるものもいたが当然そうでないものもいる。選ばれてしまった初風は衣装合わせの時から顔を真赤にして硬直していたのが記憶に新しい。
(16駆の衣装は独特なのに抽選で当たってしまうなんて……いつも初風さんは普通のスカートの制服なのに)
 巡り合わせとは皮肉なものである。

 つい数日前まで作戦が行われていたとは思えないほど緊張がなくなった泊地はそこらじゅうでお祭りムードだった。これにはメリハリが大事という提督の意向もあり、積極的に行われている。思い返せば夏の作戦後も秋祭りへの参加が奨励されていた。流石に外部は灯火管制が敷かれているものの、建物内部はイルミネーションが施され、間宮では期間限定の料理が出されるようになった。
 大淀は火急の仕事もなくなったので日報を書き終えたら日課の巡検に出ていた。クリスマス独特の雰囲気をのんびりと楽しんでいると後ろから騒がしく走ってくる音が聞こえてくる。作戦後とはいえ緩みすぎた規律は見過ごすわけにはいかない。振り向きざまに注意を勧告する。
「廊下は走ってはいけま……提督?」
 目の前にはこの気温で汗を流して息を切らす男がいた。
「……はぁ…はぁ……すまん。いつも以上にテンションの高い金剛から逃げまわっていて、な」
 動くのが嫌いでいつも執務室の椅子に吸い付いている男のこんな姿は見たことがなかった。
「はぁ、そうですか……。プレゼントの一つもあげたらいいじゃないですか」
「まぁそうなんだけどさ。ん~? 大淀もそういう服を着るんだな」
――!
 いきなり服のことを言われて心臓が跳ね上がる。
「ま、まぁ企画の一つで選ばれただけですから!」
 思わず声が上ずってしまうのを自覚した。
「いやぁなんだ。似合っているじゃないか」
――!!?
 思いがけず褒められたので大淀は少し困ってしまった。何か言おうと口をパクパクしていると提督が独り言をつぶやいていた。
「しかし足は寒くないのか……?見ている分には構わないのだが」
 途端に恥ずかしさがこみ上げてきてプレゼント袋で隠してしまった。
「何にせよ可愛いもんだ。最初会った時はもっと堅物かと思っていたがこういう企画に参加してもらえるとは嬉しく思うよ」
(提督……)
「む! ソナーに感! 方位ヒトハチマル、距離200から急速接近中の艦を補足! 全力即時退避、撤退する!」
 駆け出そうとする提督に向けて一言だけ声をかけた。
「提督、メリークリスマス!」




クリスマスmode

限定グラいいですねぇ!お気に入りは大淀と初風。大淀は初めて見たとき振り返っているように見えたのでこんなSSを思いつきました。初風はあの表情がいいね!16駆の他の艦なら恥ずかしくなく着れたのでしょうけど初風には痴女レベルが高かったか。谷風は今までにない目を見せてくれたので面白い。こんなにツリ目だったかな。鹿島といい谷風といい、いいツリ目を描きますね。

ボイスも大量で1回聞いただけでは頭に入ってこないくらいです。谷風は酔っぱらいのおばちゃんみたいで頭に残りますが(笑)

年内のやることはほぼ終わっていますしゆっくりとクリスマスを楽しむことにしましょう。新任務と5-5はそのうち…。


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