イベントの合間こそ艦これの本領  

黒いのは誰だ -大淀通信室-

 居酒屋鳳翔、常に危険に身をさらされる艦娘にとって数少ない泊地での憩いの場である。さほど大きくない店内は夜になるといつも満席だった。その一角、カウンター席で飲んでいた眼鏡の艦娘「大淀」はすでに出来上がりつつあった。
「だから皆して酷いんです! この前の作戦じゃ命令書を読み上げたら『うるさい』ですよ? 酷いじゃないですか。上から声だして読めって命令だから読んだのに」
 疲れたサラリーマンのようにビールと焼き鳥を頬張りながら愚痴をこぼす。
「今日は絡むねぇ。いつも冷静なのに何かあった?」
 一緒に来ていた明石もややタジタジである。
「でもさ。うちの提督はちゃんと聞いてくれたんだからいいじゃない」
「それもそうなんですけどぉ。他にもさ、やれ黒幕だのスパイだのと噂して……。私がどれほど苦労して提督の補佐をしていると思っているんだか」
「そんなこと誰も言ってないって」
「泊地じゃなくて、です。私外に出ることも多いんです。情報収集は常に心がけているからどうしてもそんな話が耳に入ってきてしまうんです」
「海軍は情報統制してるからねぇ。あ、ども」
 明石は聞いているようで運ばれてきたししゃもに目を奪われる。

「わかります~」
 突然、隣の席の鹿島が加わってきた。
「あら鹿島さん。貴女も何かあったのですか?」
「私、戦闘は苦手じゃないですか。だからその他で精一杯提督さんのお役に立とうと頑張っているんです」
「え~? 去年の秋は大淀と二人で潜水棲姫相手にフルボッコしたって噂だけど~?」
 日本酒に切り替えた明石がホッケをつつきながらツッコむ。
コホン、それは置いておきまして……。一生懸命頑張っていただけであざといとか裏が有るとか、挙句の果てにサークルクラッシャーとかまで」
「あぁ聞きますね」
「やっぱり大淀さんも知っているんですね……。酷くないですか」
「言わせたい人には言わせておけばいいのよ。提督はわかってくれてるんだし。だから二人共指輪も貰ったんでしょ?」
 さっぱりした性格の明石のさっぱりした回答。
「最近こっちは肉体的に厳しいよ~? バケツ節約のために毎日夜勤やった後の日勤で休めるのは1800から2300だけよ」
 それを聞いた鹿島はドン引きである。
「よく死にませんね……。ていうか夜勤の後の日勤ってどうなんですか」
「おおよど~、まだバケツ足りないの~?」
「あと400個くらいですね」
 冷静に死の宣告である。
「きっつ~。あと2ヶ月位このシフトかぁ。ま~おかげで夜勤手当と時間外手当で『げっ』って額が振り込まれたけどさ~」
「ちなみにおいくらくらい……?」
 恐る恐る鹿島が踏み込んでみる。
「耳貸して。手当だけで……」
「「げっ」」
 それを聞いた二人は思わず声が漏れる。

「そういえば明日でしたっけ。朝潮さんの改装」
 気を取り直して鹿島が尋ねる。
「そうですね。明石、準備は済んでますか?」
「もちろん。初の丁改装だからロールアウトまで緊張だけどね。でも早くお披露目したいくらいの出来よ」
「でもいいですよねぇ、改二。私達も改二来ないのでしょうか」
 鹿島が遠い目をしてつぶやく。
「夢はありますが、当分は駆逐艦に力を入れそうな気配ですね」
 その時、入り口の引き戸が遠慮がちに開けられ黒髪の少女が入ってきた。
「おや噂をすれば件の彼女が」
 珍しげに明石が見ているとまっすぐに近づいてきた。
「どしたの?」
「伝令です! 工作艦明石、2330を持って航空母艦大鳳・葛城・瑞鳳の応急処置にあたれ、とのご命令です!」
「あちゃ~……今日は空母か~。艤装デリケートで気を使うのに。せっかくの誕生日のプレゼントがこれか~」
「ご愁傷様ですね」
 大淀は心底そう思っていたが
「軽巡洋艦大淀、南方への哨戒任務。練習巡洋艦鹿島、夜間演習の教導も命令されています。以上、失礼します!」
 朝潮は二人にも提督からのプレゼントを渡して帰っていった。




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 Illustrator :ひなた さん


黒いのは私でした

なんとなく居酒屋での日常を書こうと思ったら今日が明石の進水日だったのでブラックプレゼントを渡す流れになってしまいました。おめでとうございます。
バケツ節約のために毎日苦労をかけている明石さん。今日ももちろんその予定です。前は朝までに治らなければバケツ使っていたんですが春イベの後遺症が…。
でも明石さんも好きだからそのうち指輪も渡したいですねぇ。今97なので頑張ればいけなく無いですが、他にも牧場予定があったりするので当分先になりそうです。


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それぞれの想い  

溝 -大淀通信室-

 友軍を救出しに遠方まで進出した作戦はすでに目標を達成した。かつて無い大戦力に新種の深海棲艦が立ちふさがり、新しく戦力化された基地航空隊を持ってしても翻弄され、それでも尚僅かなチャンスを掴みとった。その作戦を指揮し続けた司令室は通常、作戦が終わればあまり使用されることはない。しかしここ数日提督は訪れていた。
 提督は何度も繰り返し記録を見返していた。その中心は“中枢棲姫”と名付けられた深海棲艦を撃破した時のものだった。もう幾度再生したかを考えるのも難しくなってきた頃、司令室に一人の女性が入ってきた。
「提督、また見ていらしたのですか」
 片手にはサインを貰うために持ってきた報告書のファイルを携えて大淀は声をかける。
「毎回撃破した時に奴らの残す言葉が気になっていてな。だが今回は何度聞いてもよくわからん」
 提督は眉を寄せながら大淀の問いに答えた。
「『生まれた理由』、そして『成し遂げた』。何のことなんだ? 我々が奴を倒すまでに何かをしたのか。或いは倒されること自体を指しているのか」
「…………」
「そして倒しきれば『溶けていく』。これは新しい発見だった。いつも沈めてしまうか残骸は無視していたから不明だったが……。しかし『私も』は分かるが『世界も』『還っていく』とは一体。『世界に』ではなく『世界も』、か。あるべき世界があるということなのだろうか」
 わけがわからない、という風に溜息を漏らしながらつぶやく。
「そして『ありがとう』ときやがった。誰に対してだ? やはり我々に対してと思うのが自然だが。まったく……やめてほしいものだ。戦いにくくなる。下手なこと言うと講和派が目をさますぞ」
「現状では言語を操れるのは一部、そして殆どが敵意となればそう簡単とは思えませんが……」
「皆がそう思ってくれればいいんだがな。まぁいい。それで、感謝の言葉と引き換えに救出出来たのはアイオワだったな。初の正真正銘の連合国側の艦、あれから彼女はどうしている? お前もよく一緒にいるだろ」
 大淀はファイルから資料を引き当て答える。
「アイオワさんは演習や南方への哨戒任務に就き、順調に練度を上げています」
「いやぁそういうところじゃないよ。こちらの艦娘たちとうまくやってはいるのかな、とさ」
 大淀はやや答えにくかったのでとぼけたふりをしたのだが、あっさりと追撃を食らってしまった。
「まぁ……明るい性格ですし大型艦の方とは割りとうまくやっているみたいです。最初は霧島さんとは一悶着あったみたいですが、金剛さんが取り持ってくれて今では問題ありません」
「その言い分だと小型艦はまだまだか。お前も思うところはあるだろう?」
 その言葉に一瞬どう答えるべきか迷う。
「……確かに今までの海外艦とは違います。しかし私は彼女に沈められたわけでもありませんし」
「やはりその該当艦が問題だな。今後も米艦は増えていくだろうし……。仲良くする必要は無いだろうが避けたりはしてほしく無い」
「皆子供じゃありませんし、その辺は弁えていると思います。わだかまりを完全になくすにはもう少し時間がかかるのでしょうね」
 提督も「わかっている」というように静かに頷いた。
「……せっかくだしアイオワだけじゃなく、もっといい戦いが出来た艦が来てほしいよな。ヨークタウンとかレキシントンとかさ。エンタープライズとかも盛り上がりそうだよなぁ!」
 ともすれば沈みがちになりそうな雰囲気を提督は明るい声で吹き飛ばす。
「ほとんど会う前に沈んでいるじゃないですか。私は初対面ですよ」
 大淀もそれに倣って明るく返す。今すぐどうにか出来る問題ではないのならば先を見るしか無いのだ。
「でもアリゾナとかは逆に対応に困るよな」
「いえいえ、それならまず英艦を……」

 春の夜に艦隊のブレーン同士の話に花が咲く……。




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 Illustrator :ひなた さん



Iowaどうです?

仲良くやっていますか?
うちではもう少し時間がかかりそうです。仲悪いわけではないんですけどね。駆逐艦とか来てくれるとまた反応も変わるのかな。
でもまぁ仲良くならなきゃいけないとも本当に思っています。170人もいて、国も違えば合わない人もいて当然。同じ組織にいるのだからいがみ合ったり、足を引っ張らなければいいと思うのはロマンに欠けるかな。
それでも仲いい方がいいには決まってます。徐々に新しい関係を築いていってもらえたらいいですね。

作中でも書きましたが欲しいのは空母勢。性能面とかよりもまず激闘した彼女たちは会ってみたいですね。きっと良いキャラしてそうだと思うし。性能面ならEssexクラスは欲しい、がその頃はもう一方的ですらあったからなぁ。妄想しづらい。

次回はまた米艦か、それとも独か伊か。英艦という可能性はあるのか。お迎えする準備だけはしとかないとね。


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ケッコン生活  

すてきな奥さん -大淀通信室-

 艦隊は何ヶ月かに一度、大きな作戦を行う。多数の艦娘が絶え間なく出撃し、時に連合艦隊を組み、“姫”や“水鬼”などと呼ばれる上位種と死闘を繰り広げる。その時がいつ訪れてもいいように常に準備と対策を練るのが大淀の仕事だった。その準備は作戦終了直後から、或いは作戦中から始まり、およそ暇とは無縁の毎日を過ごしていた。
 しかしそんな大淀にもほんの数日、凪いだ海のように静かに過ごせる時が訪れる。それは決まって作戦直前だった。
(今回もやるべきことは全て終わらせられましたね……)
 毎日頭と身体を使い艦隊を勝利に導くべく働いた大淀には、疲労感とともに満足感を感じられていた。この段階になると艦隊は試合前のボクサーが練習と減量で疲弊した身体を休めるが如く、徐々に休みをとるように命じられていた。大淀も先刻、数日の休暇が与えられ自由の身になったばかりだった。作戦が始まれば再び編成や攻略に酷使されるため休むことは命令であり、義務とされている。
(とは言え何をしましょう?)
 いつもは巡検と称して散歩に出かけたりもしていたが、今日の分はすでに終えてしまっている。
(提督はまだ忙しく出張していますし……。あ、提督の……)
 大淀はやることを思いつき足早に執務室へと向かった。

 提督執務室、出張中で主のいないその部屋には「不在」の札がかけられている。今日は秘書艦も提督に付き添っているため文字通り部屋には誰もいなかった。大淀は気にせず執務机へと足を運ぶ。そこには飲みかけのコーヒーが入ったマグカップや機密性の低い書類が山積みにされていた。普段は冗談は言いつつも几帳面な提督は整理された机で執務することを良しとしていたが、作戦前となるとそうも言っていられないらしい。
(よし、片付けてしまいましょう!)
 普通の艦娘に提督の執務机をいじることなど許されてはいない。しかし大淀は極めて高度な機密に触れられる権限があり、またいつも提督とともに仕事をしているため何をどこへしまえばいいかを完璧に把握していたため躊躇せずにその判断を下した。
 一度判断を下してしまえば後は早い。食器類は給湯室で洗い、廃棄待ちの書類はシュレッダーへ。過去の資料は再び所定のファイルへと戻す。机の上の山はみるみるうちに掘削され、平地へと戻っていく。しかしあるものを発掘した時、その手が止まった。

(何かしら、これ)
 大きさはA4サイズほど。表紙と裏表紙がカラー印刷された数十ページくらいの本が二冊。大淀は見覚えはないもののどこかで聞いたことがあったのを思い出していた。
(あれは確か、そう秋雲さんが話していたものだったかしら。ということはこれが噂の薄い本、ですか?)
 薄い本、という俗称で呼ばれるその本は正式には同人誌と呼ばれるものだった。艦娘の同人誌は人気のジャンルであり、多数の本が制作され売り買いされていた。政府も広報活動の一環と考えある程度は黙認している。機密が多い艦娘故に実際とは異なることが描かれていることもあるが、それすら楽しんでいる雰囲気があった。
(でも何でこんなところに……? それに確か薄い本というのは大人向けのものがあるとか)
 そう考えだすと段々と恥ずかしさがこみ上げてきた。
(まぁ提督も男性ですし、構わないのですが何も執務室で……)
 早く仕舞ってしまおうと思うものの、目線は表紙から外せなかった。それはきっと表紙に描かれていたのが大淀自身であり、そのタイトルに惹かれたからだろう。
(す、少しだけなら)
 大淀は抗うことが出来ず、ついに表紙をめくってしまう。

――十数分後
 ガチャっと勢い良く扉が開け放たれ男が入ってきた。
「ひゃっ!?」
 扉が開くまで気が付かなかった大淀は心臓が口から出そうになるほど驚いた。
「何だ大淀か。何をそんなに驚いている。慎重なお前が珍しい」
「い、いえ、何でもありません」
 提督は制帽をかけてから執務机へと近づいていく。
「おお、整理してくれたのか。助かるよ。最近暇がなくて、な……。お、大淀、その手に持っているものは!?」
「いえ、こ、これはどこへしまえばいいのでしょう!?」
 上ずった声が静かな執務室にやけに響いた。
「……読んだのか?」
「えと、その……はい……」
 この期に及んで言い逃れは出来ない。俯くしかなかった。
「ふぅ、迂闊だった。どこに置いたか分からなくなっていたが、こんなところに埋まっていたとは」
 提督はそう言いながら移動し窓に向かい、大淀から背を向けた。
(やっぱり人の物を勝手に見るべきではありませんでした。幻滅されたでしょうか)
 若干の後悔の念を抱きながら提督の後ろ姿を見つめる。しかしそこで違和感に気づいた。この角度では表情こそ読めないものの、提督の耳は赤く染まっていた。
(……あれ? 照れて、いらっしゃる?)
 それを見て意を決して尋ねる。
「あの、一つ聞いてもよろしいでしょうか?」
「一つだけなら答えてやる」
 提督は外を眺めながら答える。
「何でそのようなものがここに? ……いえ、質問を変えます」
 一瞬間を置いて復活してきた頭で考える。
(これでははぐらかされますね。なら質問は……)
「何でそのような内容のものを提督が?」
「答えにくいものに変えてきたな。ん~、どう答えたものか」
 ようやく提督は振り返り大淀を見つめ返した。
「まぁ大淀とそういう未来を過ごすのもいいなと思ってつい買ってしまったのだよ」
「それは、その……退役後も、ということでしょうか?」
「質問は一つと言ったはずだ」
 頭を掻きながらそう答えた提督の耳は更に赤くなっていたが、それを見た大淀もまた赤く染まっていった。




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 Illustrator :ひなた さん



えっちなのはいけないとおもいます

いやいけなくはないですね。TPOさえわきまえれば。本日二本目の更新です。

久々の執筆。秋雲は同人誌とは言っていないけど原稿書いているし同人誌くらい出してもいいですよね。ちなみに提督の机にあった同人誌がこちらの二冊。



最近まとめサイトで見たのをきっかけにpixivに行ってみたらすでにフォローしてあって驚きました。自分のことながらいつの間に。大淀株が急上昇する前から抑えてあったとは…。

ここにあるのはサンプルですが、今読むとどうしても全部読みたくなる。ということで早速メロンでDL。便利な時代ですね。
底なし沼の同人誌は手を出さないようにしていますが、貴重な大淀本には逆らえませんでした。ピンで描かれている本の少なさ。もっと増えろ!

内容的には全く大人向け要素はないのでそんなに赤くなるものでもありません。何気ない夫婦生活が描かれているだけ。でもそうなりたい願望のある2人なら、という感じで妄想してみました。
こういう何気ない日常が描かれている同人、大好物です。特別なことはなくてもいいから、ふとしたことで幸せを噛み締められるようなものをもっと読みたい。おすすめないですか?

あぁケッコンしてこんな毎日送ってみたい…。
ゼロアワーまで24時間を切ったこの段階でこんなもの書いていていいのかって? 暇なんだからいいのです!
あと24時間(+ロスタイム)でいよいよ春イベなんですねぇ。頑張りましょー。


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本当は怖い艦隊これくしょん  

日曜お昼、雨の後の快晴なのに全精神力を使い果たした鶴です。こんにちは。
午前の横浜は強風と雨で酷いことになっていたのに帰る頃には風もマシになり快晴。どうなってんだ。

看板娘



ここでも鹿島か!いいぞもっとやれ。

仲間入りして三ヶ月なのに限定グラが二種もあったり、ローソンコラボじゃピンで採用されたりと鹿島の人気はとどまるところを知らないですね。このまま人気が維持され固定ファンが付くかどうかが数ある艦娘の中に埋没するかどうかの勝負どころ。頑張れー。

そういえば誰かが言っていました。
「鹿島がいるだけでローソンがいかがわしいお店に見える」
そう見えてきた…。

砲を向けるは同じモノ -大淀通信室-

※16冬イベ ボスのセリフのネタバレが入っています

砲を向けるは同じモノ

pixivに飛びます



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 Illustrator :ひなた さん

手違いじゃないよ?

今回は文字数がいつもの倍以上になったのでpixivへ投稿してきました。小説サイトじゃないのに5000字弱は多すぎよね。お手数ですが興味のある方は見に行ってください。

今回初めて戦闘描写にチャレンジ。めっちゃ難しいのね。文字だけで動きを表現するのって。マンガだとスピード感出すためにセリフ無しで進めたりも出来ますが、如何に文字を少なく表現するかが悩みました。
展開的にはほぼうちのラストダンスと一緒。動画を見ていただけたらその流れになっているとわかります。多分に脚色してドラマ風にはしましたが。

pixivは小説はブログに埋め込みが出来ないのね…。早く対応して欲しいです。

あとがき

イベントが進む毎に謎は解明されている…ようで核心には触れていなかったり。
結局何なんでしょうね。今回はこういう解釈で考えてみましたが本当のところはどうなのかな。あ、大淀さんは決してスパイなんかじゃなく、聡明で、気のいいサイコウノカンムスデスヨ。

大淀「当たり前じゃ…ナイデスカ…」


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来るべき時が来た  

かつての敵は今 -大淀通信室-

 提督は静かだった。夜遅くに帰ってきて溜まっていた通信に目を通してから何も話さなかった。顔には疲れ以外の何かが垣間見える、大淀はそのように感じやや心配になる。
「提督……。なにか、あったのでしょうか?」
「……そうだな。いや、これから何かがあるんだろうな。これを、見てくれ」
 そう言って差し出されたのは数枚の写真。対比物がないので正確な大きさは不明だが、形状から恐らく戦艦用の大口径主砲と思われる砲が写っている。
(この形状、どこかで……)
 何かの資料で見たような記憶はあるもののすぐには思い出せない。
「つい先程技本が開発に成功したとの連絡があった。一部の艦隊には少数ではあるが配備されたらしい。うちは戦果が認められなかったようだな」
「新型砲ですか。口径は41cmでしょうか。それとも46cm?」
「16inchだ。正式名称は16inch三連装砲 Mk.7 となっている」
「イン……チ……?米戦艦用主砲ですか?」
 今までメートル法で造られた砲しか配備されておらず、ヤード・ポンド法で造られた砲は「恐らく」深海側にしか確認されていないはずだった。そして米戦艦用主砲からこの砲がアイオワ級のものであることを思い出した。
「深海の奴らと開戦してから数年。今まで日本・ドイツ・イタリアの枢軸側しか艦娘は確認されていなかった。しかし司令部はこの春以降にもこの砲を持つ艦娘と邂逅出来ると知らせてきた。ついに連合側の艦娘が、だ」
「米国の艦娘。性能は折り紙つきですね。深海側との戦争には大きな戦力足りえます。しかし何故複雑な表情を?」
 新たな力を前にして、しかし提督はうつむき加減であった。大きく息を吐いてから話しだす。
「連合側の艦娘は今存在しているのか、いるならば艦隊に迎え入れたい。そう思っていた。ただ司令部から実際に情報が来ると、なんだろうな。なにか怖いものを感じるというか」
「怖い、ですか?」
「あぁ……。俺は君たちとは生きてきた時間が違う。米国は同盟国であり、友軍だ。演習もするし、何かあれば助けにも来てくれる。問題がないわけじゃないが、それでも友人といえる存在だ。……だが君たちは違う。命のやり取りをしてきたかつての敵国だ。それをいきなり艦隊に迎い入れたときどんな化学反応が起こるのか」
「…………」
「ドイツは対艦ミサイルの始祖と言える兵器で戦艦ローマを沈めた。だがそれはすでに連合側になった後のことだ。リットリオやローマが加入した時にさほど問題にならなかったのはお互い仕方ないことと割り切れたからだろう。日米もそうなれるのか? 憎しみだけで戦争をしていたわけじゃない。それに君たちは真っ直ぐでいい娘だ。多くは和解出来ると信じてはいる」
 提督はここで一息つき、写真に目を落とす。
「だがこれはアイオワ級だ。4姉妹のうち誰が来るかは分からん。ミズーリは降伏文書調印の屈辱の象徴とも言える艦だし、アイオワとニュージャージーは航行不能の舞風を撃沈した。舞風は最後まで砲撃していたというから国際法上は問題ないが、撃沈後に乗組員への艦載機による機銃掃射まで行っている。私はどんな顔で舞風と会わせればいい? 他にもこんな例はあるだろう?」
「難しいところですね。舞風さんなら受け入れてくれる気もしますが……。こればかりはやってみないと」
「あの笑顔は脆さも内包しているようで不安なんだよなぁ。連合側との邂逅はいずれ行われるものと思ってはいた。その入口としてはスラバヤのエクセターやエンカウンター辺りが妥当かと思っていたが。いきなりアイオワとはね。これが吉と出るか凶と出るか。これがガチの殴り合い、例えるなら青春マンガに出てきそうな戦いをした艦同士なら違うのかもしれん。霧島ダコタコンビとかな。ワシントンは知らん」

「大淀がさっき言っていたが結局はやってみなければ分からん。何事もな。司令部がいずれ会えると言っている以上、我々は準備をして待つしかない。幸い艦娘は話が出来る。うまく話せることを祈ろう。それに艦隊司令官としては嬉しいことだ。米艦の力は魅力的だしな。恐らく戦争の転換点となるだろう。その点では楽しみだ」
「そうですね。アイオワ級から始まり、空母やアトランタなどの防空巡洋艦等戦力になりそうな艦が多いですから」
「数も多いしな。ぼやぼやしていると艦隊編成が米艦で占められるぞ?」
 意地悪そうな顔で提督は笑う。
「はい。精一杯準備と訓練に励みます」
 大淀も笑い返し、頭の中ではは新たな訓練計画を立て始めていた。



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 Illustrator :ひなた さん



新時代の幕開け

ついに米艦が来るんですね。春イベか夏イベか。期待と不安半々です。たまには完全英語の艦とか来ませんかね。艦これで英会話レッスン!楽しそうじゃないですか。ミリタリー英語ばかりになりそうだけど。

アイオワ級はどの艦も日本に関わりがあるから誰が来るのかわかりませんね。ネームシップのアイオワか、ネームバリューのミズーリか。もしミズーリだったら秋津洲と仲良く出来たりしないかな。映画バトルシップと秋津洲流戦闘航海術的な意味で。
結構アイオワ級って好きなんですよね。主砲の形状カッコいいし。細長すぎるという意見もあるけど大和とは違う美しさを感じます。

高速戦艦の行き着いた先とも言えるアイオワ級。旋回半径が大きいとか散布界が広いとか防御に不安があるとか、色々ありますがそれでも強いですよね。雷装がないから艦これにおいてはビス子の役目は揺るがないでしょうが、金剛型やヴィットリオ・ヴェネト級に未来があるかは不安。

戦後長らく就役していた艦としてどこまで成長するかも見もの。間違いなく無いでしょうが改三・改四で最終兵装まで来たら面白い。スロットはこうですね。
1.16inch三連装砲 Mk.7
2.トマホーク
3.ハープーン
4.熟練コック
元SEALsのコックさえいればいつの間に敵を殲滅してそうだけど。


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